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伝染性軟属腫(みずいぼ)

お子さんの肌に盛り上がるいぼができたとき、この「みずいぼ」であることが多いです。

原因は何ですか?

みずいぼは、正確には「伝染性軟属腫」といい、ボックスウイルスに属する伝染性軟属腫ウイルスが皮膚に入り込み、皮膚の細胞に感染して「いぼ」となって現れてきます。

どんな症状で、いつごろ治りますか?

からだのあちこちに、通常1~5mmの、赤みのない、光沢のある丸いいぼができます。

最初は少なかったのが少しずつ増えていって、からだ中に10個以上できることもあります。

大きくなってくると、真ん中が凹んでくるのも特徴です。

診断には検査は必要なく、経過を確認して視診で診断します。

そのままでは痛みやかゆみも通常はありませんが、引っ掻くことにより炎症が起きてかゆみが出たり、赤くなったりします。

感染について

引っ掻いた場所から感染することもあります。

引っ掻いたりしてみずいぼがつぶれると、中から粥状のものがでてきますが、ここにウイルスがたくさんいて、ここを手で触って他の場所をかいたりすると、ウイルスがうつって、からだのあちこちにいぼが増えていきます。

また、ウイルスが他の人の皮膚につくとうつしてしまいます。

みずいぼは、通常、数ヶ月~1年ほどで、自然に消えていきます。

他の子にはどのようにしてうつりますか?

他の子の皮膚と接してウイルスがつくと感染します。

直接皮膚と皮膚が触れた場合はもちろん、タオルなど、ものを介してうつることもあります。

登園・登校できますか?

学校保健安全法によれば、みずいぼのために登園登校を控えることはないとされています。

ただ、たくさんいぼができている子はプールでのビート板の使用は避けること、と記載されています。

また、学校感染症に関する統一見解として、「プールなど肌の触れ合う場では、タオルや水着、ビート板や浮き輪を共用するのは控えるなど配慮が必要」とされています。

治療法はどうしますか?

みずいぼは、できてから消えるまで比較的長い時間がかかり、気を遣わなければならないこともあるため、早く治療をして治してあげたいという気持ちにもなります。

しかし、治療には負担もあり、一方、時間はかかっても自然になおるものですので、積極的に治療をするかそのまま様子を見るかは議論のあるところです。

おおまかに、治療の方針は次の3つです。

治るまで自然に待つ

数が少なければ、自然に治るのを待ちます。

ただ、最初は少なかったものが急にたくさん増えることもあります。

もともと皮膚のバリアが弱く、かゆみを伴う湿疹ができやすいアトピー性皮膚炎のお子さんについては、積極的に治療を考えてもよいでしょう。

飲み薬を飲む

漢方薬のヨクイニンなどが処方されることがありますが、はっきりした効果が確認されているものではなく、飲むにしても治るまで長い期間飲み続けなければならなくなるため、あまり現実的とはいえません。

摘除する

ピンセットを使って、いぼをつまみ、ひっぱってとったり、液体窒素でいぼを凍らせる方法があります。

当然痛みを伴うため、テープを貼って麻酔をしてから行いますが、皮膚を傷つけることになるため、痕が残る可能性もありますし、お子さんにも怖い思いをさせてしまいます。

積極的に摘除する必要があるかどうか、お子さんの状況に合わせてよく相談しましょう。

おうちでできること

みずいぼは、バリア機能が低下し、炎症(湿疹)が起きている皮膚に感染しやすくなります。

普段から湿疹はきちんと軟膏などで治療して、乾燥してお肌を痒がる子についても保湿剤でお肌のケアを続けることが、感染の予防につながります。

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